オックスフォード通信(90)i-Seminar 第11回目: オリバーストーン

映画『Snowden(スノーデン)』(オリバーストーン監督、2016年、Netflixでも視聴可)の最後のシーンにモスクワにいるスノーデンと(恐らく)アメリカの会場をインターネットで結んでインタビューをするシーンがあります。

スノーデンはモスクワの一室でラップトップコンピュータ、会場にはスノーデンのテレビ通話の画面が映ったキャスター付きのモニター。そのモニターが時々インタビュアーや会場を向いてアイコンタクトを結んでいます。

このシーンを見ていて、ハッと思いました。今、若ゼミ18のインターネットゼミでしていることとほぼ同じ。違うところは、キャスター付きのマックが手動という事くらい。むしろ、MacApple TVを通してワイヤレスでプロジェクタにつないでいる点は若ゼミの方が進んでいるかもしれません。

本日も午後3時(イギリス時間午前7時)〜 午後6時40分までの約3時間半のゼミ。改善点はハードではなくむしろソフトの問題。メンバーから指摘がありましたが(このような指摘があるところがこのゼミが世界一のゼミを目指している証)、インターネットの接続状況が良くない時にゼミがダレてしまうというもの。これはまだゼミが完全に学生主体となっていない証拠かもしれません。自分達の貴重な時間であり、大切なセッションと思えば緊張感も生まれてくるもの。この点は日本にいる若ゼミメンバーに改善を託したいところです。

これは1年限りの実験ですが、もしこのようなインターネットゼミを更に長期間続けるとしたら、オックスフォード側にスタジオではないのですが、机周りにMaciPad、メモ帳、書籍と機能的に利用できるセットを作るといいと思います。最初の3回はオックスフォード大学からの中継でしたが、オックスフォード大学のインターネット回線(WifiはEdurome)がそれほど高速でないので自宅に切り替えていますが、特に自宅からの場合にはそのようなセットを作る必要があると思います。関係ないですが、オックスフォード大学の先生方の研究室(Office)では座り机を立ち机に切り替えることのできるデスクを使っている先生が多いように思います。

さて、4月から始まったインターネットゼミもいよいよ春学期最終の7月に突入します。第16回を迎える英語英文学科ポスタープレゼンテーションが7月7日(土)に同志社女子大学今出川キャンパスで開催されます。若ゼミは本年より英語でのプレゼンテーションに移行します。ポスターの出来ばえと共にゼミとしての一体感のある発表会を作り上げる心意気です。このブログをご愛読、またはたまたま読んだという皆さん、お時間が許せば、私の代わりに(私もできればオックスフォードから参加したいと思っていますが)是非発表を聞きに行ってやってください。

(2018.6.25)

★今回の教訓:オリバーストーンの映画との共通点を発見して興奮。ひょっとしたらかなり最先端のことをしているのか。インターネット、英語でのコミュニケーション、ファイル共有による遠隔地黒板(ホワイトボード)。

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