オックスフォード通信(22)塩けのない生活

血圧が高かった。

というと下がったみたいに思われるかもしれませんが(血圧を測る場所がありません)正直まだ分かりません。でも下がったと思います。というのは食事の影響です。

17日間、放浪の生活(といっても大学の寮住まいですが)をしていた関係で、夕食はすべて外食(=ほぼパブ)で頂いていました。その関係上、口にするものBritishな食事ばかり:フィッシュアンドチップス、ウインナー、チキン、マッシュドポテトなどなど。引っ越しをして、先日久々に家で(フラットで)食事をしました(妻が作ってくれました)。

今回のフラット、Furnishedといわれる家具付きの物件なのですが、よくできていて冷蔵庫や冷凍庫はもとより、掃除機、ソファ、イス、ベッド、カーテン、フォークにナイフワイングラスにコップと何も買い足さなくていい素晴らしい環境です。更にどうも前に住んでいた方は日本人らしく、しゃもじやセイロまで置いていって下さっています。

これは日本食をということで引っ越して2日目にご飯を炊こう、味噌汁を作ろうということになりました(妻が)。しかもスーパー(ダウンタウンとフラットの近く)に行くと味噌もあるし豆腐もあるし、ネギまで売っているのですね。ラーメンはなぜか出前一丁の各種が置いてありました(東京醤油、豚骨、海鮮、ビーフなど、少し日本とは異なります)。

さて、まずメインのスモークサーモンを口にした瞬間出て来た言葉は「塩辛い」。次に味噌汁「塩辛い」。実は特段サーモンが塩辛い訳でも、妻が味噌汁の作り方を忘れてしまって失敗したわけでもないのですね。これまでの日本の普通通りの食事が塩辛く感じてしまうほど、この17日間、ほとんど塩気のない食事をしていたということなんですね。改めて、日本でいかに塩分の多い食事をしていたか、合点がいった気がしました。

すると当然のことながらこの17日間のノーソルトの生活の成果で、血圧が下がったのではないかと推測した次第です。本日のコーヒータイムにいろいろと教えてくれたSさんにヘルスセンターはないかと聞いたのですが、トロント大学にあったような大学付属のセンターはないようなのですね。ですからしばらく血圧を測ることはできそうにないのですが、研究とは全く関係のないところでいい発見をしたなあ、とほくそ笑んでおります。

今日はオックスフォードにきて初めてといえるくらいのいい天気です。気温も予報通り20℃近くあり春になったような気がします。木々も葉が出てきました。春はどこの国でもいいですね。また、本日の午後、Dornyei (2015) を大学の図書館で読んでいました。今後の研究の方向性をじっくりと考えてみたいと思っています。(2018.4.18)

★今回の教訓:日本の食事は美味しいけれど塩分が多い。多すぎる。塩分のない生活をしようと思った洋食にすればいい(言い過ぎ)。

© Wakazemi 1-20