オックスフォード通信(158)錦織の成長

今年のテニス US オープンはイギリスではAmazon Primeが中継をしています(テレビ=Apple TV)

といってもアメリカ(東部時間:ニューヨーク)とイギリスでは5時間の時差があります。昼の試合は夕食を食べながら見ることができますが、昨日の錦織の試合のように夜スタートの試合になると終了が深夜1時半くらいになってしまいます。とはいえ、日本との時差よりは遙かにマシでライブで試合を堪能できるのは贅沢だと思います。

昨日は、錦織の前が同じコートで大阪なおみの試合。こちらは圧倒で1ゲームも落とすことなくストレート勝ち。さて、錦織の試合。

トッププレーヤーがすごいと思うのはギアが入るというかここぞと言うときに爆発的な力をだすところです。今朝の錦織も第1セットも第2セットもここは勝負というときに錦織の顔つきもショットもグンとスピードアップします。

一方、気合が入らないと受け身になるのか相手にしてやられます。第3セットはリターンも浅く、入れよう入れようとすると返って相手にとっては絶好球になってしまうのが面白いところです。テニスはもちろん肉体の競技ですが心のあり方が影響するスポーツでもあります。特に第3セットの錦織の心の葛藤は彼の顔の表情から見て取ることができました。相手に攻め込まれる、安全策を取る、更に攻め込まれる。

守ろうと思っても守っていることにならないのかもしれません。

恐らく守ろうとする際には、そのプレーヤーの全身全霊の力が出ていないのでしょう。これは人生にも当てはまることかもしれません。よく、攻撃は最大の防御と言われますが、少しその言葉は本質をとらえきれていないようにも思います。

攻撃or防御ではなくて、全身全霊で考え抜いて、または全力でことに当たろうとするかどうか、この点だと思います。防御に回るときには手堅く行こうとするあまり力が充分に出切っていないように思います。全力の防御、これが分かりやすいのが攻撃は・・・という言葉になるのだと思います。

とはいえ、いつもそのようなこともできないので、ここぞという時に集中するのがトッププレーヤーなのでしょう。

外国に生活していると外国で戦っている日本人に声援を送りたくなります。昨日の勝利インタビューも大坂なおみ錦織圭ともに流暢な英語で明るく受け答えしていました。グローバルに活躍する人達が増えてくるのは心強いものです。

(2018.9.1)

★今回の教訓:心のコントロールはとても大事。

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