オックスフォード通信(30)切れるお母さん

先週、ロンドンへ行った帰り、電車は例の如く何もアナウンスもなく、どこのホームかも定かではない状態で、時間になったら動き始めました。珍しく車内では割とマメに次はどこどこの駅ですとアナウンスをしてくれるのですが、面白かったのが乗り合わせた家族連れ。向かい合わせの座席で私達の前にお母さんと4歳くらいの女の子、通路をまたいだ座席にお父さんと1-2歳年上のお兄ちゃん。問題は女の子。

ロンドンの郊外の駅で降りられたのでざっと50分くらいだったと思うのですが、最初はチップス(本当の)、次、飲み物、次第に行動が激しくなり、テーブルの下に潜る、私の足の上にのる、お母さんにしがみつくなど。横目でみていましたが、お母さんはPlease! Be Quietなどといいながら抱きしめたりあやしていたのですが、どこかでプチンと切れたように、バシバシたたき始めました。私は恐くてじっと見ていなかったのですが、パシッ、パシッという音がディーゼルの響きと交差するようになりました。

でも娘も慣れているのか、たたかれても泣くこともなく、懲りる様子もありませんでした。息子だけが凍り付いているように(恐わーという感じ)見えました(ひょっとしたらお父さんも)。

そうこうしているうちに列車が到着するとそそくさと4人とも何もなかったように降りていきました。(2018.4.26)

★今回の教訓:母親はどこの国でも優しくこわい。

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