オックスフォード通信(351/14)Brexit騒動

Brexitまであと17日、これは私の帰国日とも合致するものです

昨日(3/12)にはメイ首相がEUと交渉を重ねてきた修正案が前回に引き続き大差で否決されてしまいました。私はEU離脱には何もメリットはないと思うのですが、特に保守党(Tory)の強硬派には辟易としてしまいます。このままNO DEALとして離脱すると混乱するのは目に見えていますし、困るのは英国民でしょう。

それを喜ぶのは自分達の権益だけを守り、自分が生きている間だけは何事もなければいいという日和見主義です。EU離脱に賛成しているのであればどうするのか責任ある意見を述べるべきであると思います。メイ首相に働くだけ働かせて自分達はどこ吹く風というのはどこの国にも見うけられる人達です。

それにしてもメイ首相の粘り強さというよりは意志の強さと堂々とした態度には頭が下がります。ウソを言うことも、ごまかすこともなく、正々堂々というのがいいところです。国会中継も必然的に見る機会がありますが、議論は理路整然とおこなわれ、寝たりぼうっとしたりするヒマもそのようなムードもありません。だからこそ不思議なのはこの期に及んでこのゴタゴタぶりです。民主主義とはそのようなものかもしれません。

本日は、NO DEAL、つまり何の手段も講じないで離脱するかどうか、明日はBrexitを延期するかどうかについての投票がおこなわれます。これで今後10年程度のイギリスの行く末が決まってくるのではないかと思います。注視したいところです。

(2019.3.13)


★今回の教訓:一国の首相には気品と弁舌の論理性が必要だ。言葉の種類には関係ない。

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