オックスフォード通信(322/43)Turnitup

ITサービスセンターが主宰の剽窃(Plagiarism)についてのワークショップに参加してきました。
Plagiarismは日本だけでなく、イギリス、アメリカどこの国でも大きな問題になっています。特に、アカデミックな世界では、学生が(まあ、教員も問題になっていますが)書いたレポートがどれだけオリジナルかというのは、インターネット(情報の共有)やデジタル化(情報のコピー)が発展する中で大きな問題になっています。

オックスフォードでは、Turnitup というソフトを導入してるそうでその使い方と効用についてのワークショップでした。実際に、私も本年度のゼミメンバー(18期生)が書いた卒論で試してみましたが、その威力はすごいと思いました。最初、間違えて日本語の文書を入れてしまったのですが、その場合でも日本語の論文データベースと照合してどれほど引用されているかと%で表示してくれます。

もちろん、剽窃と言っても、きちんとした手法を取っていれば(引用、文献の明示)問題ないのですが、本文中の文章がどれだけ本人によって書かれているかが分かるのが面白い所です。

J先生はワークショップ後も使える設定にしておいてくれた関係で、17名全員の卒論をチェックすることができました。25%未満であれば、全く問題なしということですが、7%〜16%の間で全員収まっていました(安堵)。と同時に卒論の単語数も自動的にカウントしてくれるのですが、平均で9650 wordsも書いていることにビックリしました。これは表紙からレファレンス、アペンディックスまで全て含んでの単語数ですが、3000 words以上という条件を3倍以上オーバーしていることに改めて衝撃を受けました。よく頑張ったのですね(卒論の個々の評価は卒業式で、卒論と一緒にお返しします)。

ちなみにこのTurnitupは大学など学校単位でないと契約できない仕組みになっているようです。日本では関学が加入しているようです。

(2019.2.12)

 

★今回の教訓:レポート評価でインターネットからコピーしたかどうかなどよく大学でも問題になるが、「・・・と思う」ではなくて「・・%」と数値で明示しなくてはこれからは学生を納得させられないのではないか、と思う。

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