オックスフォード通信(321/44)高等教育についてのセミナー

本年はオックスフォード大学・教育学部が100周年記念ということで力の入った講演会が時々はいっています

本日は、イギリスの大学進学(高等教育)の現状について、ヨーク大学のP先生が分かりやすく、具体的な数値をもとにお話になりました。ほぼ予測はついていたにせよ、大学進学と親の収入の相関関係は高く、高等教育の公平さという点で問題があることが明確に提示されていました。その傾向は年々ハッキリしているようで、奨学金や政府からのサポートが追いついていない状況です。
それは日本でも同じ状況が生まれているわけですが、興味深かったのは、大学院になると「U字カーブ」を描き、親の収入の影響は一旦下がり、また博士課程になるとあがるという点です。学部を卒業して更に大学院にまで進学する学生はそれなりの高い志と能力が必要となるということなのでしょう。

いつもの講演会と同様だろうと思って、5分間に会場に到着したのですが、すでに座席は満杯、私よりも後から来た人は立錐の余地もないくらいの混雑でした。それだけ関心が高いということなのでしょう。

最後に提案として、今後の大学入試では、郵便番号で地域の差(地域によって貧富の差がある)も縮めていく必要があるとされていていたのは興味深かった点です。


(2019.2.11)

★今回の教訓:学費が一番の問題になる点だが、イギリス人で £9000(約130万円)、EU加盟国で・・・その他の外国人で・・・と、国籍別に分けている点も問題ではないかと思う。

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