オックスフォード通信(267)卒論最終盤

今日はオックスフォード大学アシュモリアン美術館に勤務のPaulとCostaでお話。Paulと話しているとイギリス英語の裏側が見えてくる。例えば、店員さんはアメリカ英語では(通常、日本では英語というとアメリカ英語を指すのでこの言い方自体が面白い)cleakだが、イギリス英語ではshop assitantという(もちろん最もイギリス英語を象徴するのは、行列という意味のqueue[名詞・動詞]だが)。イギリス英語は聞き取りにくいなど非難されることが多い印象だが、イギリス英語の方が「真面目」な印象だ。shop assistantも奇をてらわない丁寧な言い方のように思う。

さて、卒論提出まであと2日となったが、このような瀬戸際になると見えてくるのが「個人の力」であり「集団の力」である。個人の力は、突き詰めると、1.諦めない力、2. 先延ばしにしない力(NOT Procrastination)、3. 限られた時間を前にして楽しむ余裕、といっていいかもしれない。集団の力というと、これは逆説的だが「利他的行動が取れる集団であるかどうか」ということである。天は(他)人を助くるものを助ける、と思う。ゼミの他のメンバーを思いやる気持ちがあると、不思議とその人の卒論に奥行きと味わいが出てくる。不思議なものだ。卒論は短大時代から含めると、23回目の指導(5回、短大ゼミ、18回が4年制)だが、毎回いろいろな発見がある。

★今回の教訓:自分のことだけを考えている者が成功しないのは世の常だ。

(2018.12.19)

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