オックスフォード通信(131)Oxford University が世界一の秘密(10)図書館-2: Oxford Weston Library

オックスフォード大学図書館・Weston Library に行ってきました

ボードリアンライブラリーという名前のもとに各カレッジの図書館がオンラインでつながっているのですが、その中心に位置するのがラドクリフカメラとボードリアン図書館本館及びウエストンライブラリーです。

メインの入り口は一般市民向けで展覧会(例えば現在はホビットロードオブザリングの著者、Tolkienの展覧会が9月までの会期で開催されている)ですが、大学関係者(Reader)向けの入り口は、すぐよこ、パブ Kings Arms の真向かいにあります。

ボードリアンライブラリーはカメラ厳禁など厳しいルールがあるのですが、このウエストンはオックスフォード大学の博士論文など貴重本を閲覧する用途に使われているため、一段と厳しいルールがあります。

何も知らずに入ろうと思ったところ、まず入り口で、バックパックをロッカーに預け、必要なものだけを取り出して、必要であれば透明のビニールバックに入れるように指示されます。その際、パソコンはよいがそのカバーは駄目など、袋物はすべて駄目とのことでした(盗難防止のためなのでしょう)。ロッカーには£1(返却型)必要ですが両替機も備え便利です。

おっしゃる通りにビニールバックに入れて3階建の2階(1F)へ。更に、閲覧室に入るにはIDの提示以外に、初めの利用にはドキュメントに必要事項を書き入れサインをする手鋸みよう。2015年に改装がおわった建物はピカピカなのですが、中を歩いてみると何か映画『ミッションインポシシブル』の中を歩いているようです。一般入り口から見えていた2階の近未来的な本棚の裏側から地上階を見下ろす雰囲気は、これまた映画『インターステラー』の最後の本棚のシーンのようです。

閲覧室に入ると、エアコンは入っていないものの外気温が30℃くらいあるのにヒンヤリした感じです。ラドクリフは大学院生が中心という感じでしたが、ここは研究者が多い印象です。年代も70歳くらいの方もいます。本が読みやすいように書見台もおいてあったり、デスクライトも各自でスイッチを入れる仕組みです(しばらくわかりませんでした)。Pencil Onlyと注意書きもあります

全くの無音でこれ以上のアカデミックな雰囲気を感じたことがありません。天井は寄木のモザイク模様で一層その雰囲気を高めます。

機能的でありながら豊かなアカデミック空間に浸ることができて幸せでした。

(2018.8.5)

★今回の教訓:真摯に学問に向き合う雰囲気を感じることができるのがオックスフォード大学の最大の強みかもしれない(通信120も参照)。

© Wakazemi 1-20