オックスフォード通信(84)Put the Crap

分からないことは尋ねるべきだと常々言っていますのでその習慣はオックスフォードでも実行しようとしています。

昨日のある集まりで書く事がなければデータとか統計などの ”crap” を入れておけばいいのだ、という話があったのでつい、What do you mean by crap? と聞いたのですがウケました。なぜこの単語を私はこの年になるまでほとんど聞いたことも使ったこともなかったのかということを考えてしまいました。学校では教えないし、論文でも出てこない(academic wordではないので)。NES (Native English Speaking) People も日本人相手にこの言葉を使うこともない。やはり子供の頃から悪ガキ同士で使っていないと出てこないのかもしれないですね。

英語での理解と日本語の理解には違いがあるように思います。日本語が100%理解して何も疑うこもないような雲ひとつない富士山の状況だとすると、英語は富士山の頂上か裾野のどちらかに雲がかかっているように思います。頂上だけに雲がかかっているときには裾野から頂上を類推する事ができます(そのための背景知識は重要です)。逆に頂上だけ見えているときは結論は分かるのですがなぜそうなっているのか裾野を類推することになります。

自分の知っている領域だとこの雲の量が薄くなって全体像が見えやすいのですが、あまり知らない分野だと雲の奥に山の姿を見にくくなると思います。はっきりしているのはどの分野でも雲ひとつない富士山はなかなか厳しいし、望まないほうがいいのではないかということです。そう言えば、富士山がくっきり見えるのも年の1/3ですね。英語コミュニケーションもその程度を目標にすればいいのだと思います。

(2018.6.19)

★今回の教訓:このたとえはなかなかいいかもしれない。遠くから見ているのではなくて実際に自分が登山する山登りバージョンの方がいいかもしれない。

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