オックスフォード通信(62)i-Seminar 第7回目: インターネット良好

本日はインターネットの接続状況も良好でした。

三脚付きの疑似coachもConvener (MCの事ですが呼び方をこちらにします)が適宜話をしているひとの方に向けてくれるので理解不足に陥ることもなくこれまでで一番スムーズにゼミが進みました(ゼミメンバーのおかげです)。

このインターネットゼミをアントレプレナーシップに応用してみると次のような製品が出来上がると思います。

[製品パック]
MacBook(又はWindowsでもWiviaのような形で簡単にネット接続ができるもの)+ Pages(文書共有)+ コンピュータの三脚台 + 三脚

[製品動作環境]
Apple TV、プロジェクター、高速Wifiインターネット

[用途]
遠隔地とのグループディスカッション、担当者が遠隔地にいる場合のゼミ運営、将来的に大学の授業を自宅から実施(イギリス=日本で可能であるので、日本国内での実施はより容易だと思います)。

と、ここまで書いてきてこれだけでは売れないな、と気づきました。

更に必要なのは以下の装置ですね
・三脚にローラーを付けて音声のする方に近づいていくような簡単な歩行装置を付けること(→これは三脚の下に足の台を置いたらいいかも)
・声がする方に自動的にカメラ(Mac)が向くようにすること
・カメラにアバターのつける(簡単な写真でもいい)こと

すると簡単なロボットのようなものが出来上がるのでしょうね。ここまで書いてきてキャスター付き三脚はないものかとインターネットを調べてみるとあるのですね。これはいい。動きがスムーズになりそうです(注文します!)。

するとそれほどの機材というよりは授業の方法論として(ハードウエアではなくソフトウエアとして)考える方がいいように思います。そこから見えてくる理想的な授業展開。

準備:
1. 授業開始前に機材を教室に配置し、インターネット接続、Facetime 接続、Pagesのファイル共有を完了する

授業中:
2. 席の配置を3タイプ想定する
a. 全体を円にする→オープニング
b. 半円→プレゼンテーション中
c. 小グループ→グループディスカッション

このa-b-cの動きを全員が頭に入れてスムーズに移動できるようにすること。

3. 発言の確認を頻繁にすること(Clarification Request
インターネットを介して話をする際、音が途切れることが多々ある。特に、話のはじめが切れることが多い(Facetimeでもマイクとスピーカーが切り替わるので、例えば、イギリス側が話をしていて、日本側が話す際、マイクが十分切り替わらない状態で[これはイギリス側の端末コンピュータの]行われることがある)ので、分からない、聞こえない、音が途切れた場合には、普段のコミュニケーション以上に何度も、I can’t hear you. Could you say it once again? Could you repeat that please? などのセリフを多用する。

4. コミュニケーションのまとめを頻繁にすること(Verification Request
現在もしているように、発言のまとめをグループ毎にすること。その積み上げを大切にすること。

5. コミュニケーションを大切にしようとすること
意思疎通が最も重要なポイントと全員が認識すること。

授業後:
6. 機材の片付け
機材の片付けを丁寧にすることはもちろんだが、次のセッションを想定してコンピュータの充電などを怠らないこと。

もう10年以上前になりますが、4年間(2002-06年まで)、京田辺キャンパスの(当時は英語英文学科も同じキャンパス)情報メディア学科(情メ、現在の情報創造学科)の教員をしていたことを思い出しました(そうなんです、ゼミは英語英文学科で担当していましたが所属は情メでした。全く分野の異なる先生といいディスカッションをさせて頂いたのを懐かしく思い出します)。その際に英語と情報(インターネット、コンピュータ)は相性がいいとよく教員間で話をしていたことを思い出します。共通点は英語もインターネットもメディア=何かを媒介するもの(=触媒catalyst)という点です。情メにいたときはインターネットやコンピュータ→英語を議論していましたが、今、英語→インターネットやコンピュータの使い方を議論していることに気づいて驚いています。

若い時の苦労は買ってでもしろ、といわれますが、その意味ではいい経験をしたと思っています。空想ですが、京田辺キャンパスにあるMSC (メディア・サポート・センター)のようなものが今出川にもあれば更に議論を進められるようにも思います。今の情報創造学科ではこのような議論をしているのかしら、と思います。

現在、ゼミは純正館S506教室で行っていますが、ラーニングコモンズでしてみたらとかいろいろな可能性を考えたりします。

春学期の半分でゼミのベースが出来上がったように思いますので、今後はその発展の方法を考えてみたいと思います。

(2018.5.28)

★今回の教訓:三脚に足を付けるのは発明!と思ったのですが既に開発済みとは。人の知恵はすごいですね。

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