オックスフォード通信(42)ラウンドアバウトとミッション車

レンタカーを借りてみました。

こちらに来る際に多くの人から車は中古で買うと良い、と勧められました。実は今住んでいるフラットには専用の駐車場もあって無料で車を止めることも出来るのでそれもいいかなとおもっていたのですが、とりあえず Bank Holiday(祝日を全てイギリスでは銀行のお休みの日と称するようです。今回は5/7)前後5日間レンタカーを借りてみました。

イギリスの運転免許も欲しいのですが、日本の実際の免許証を送付しなくてはならず3ヶ月から半年後にしか返却されないようで(しかも返却されないこともあるとイギリスにある日本大使館のWebでの説明)どうしようかなと迷っています。

免許は1年以内であれば国際運転免許証があればレンタカーを借りることが出来ます。今回はFireFlyという聞き慣れないレンタカー会社でしたが探し当ててゆくと大手のHertzと同じ会社でした(なんだ)。

これまでアメリカ、カナダ、ニュージーランドで運転経験があるので、しかも日本と同じ左側走行でハンドルも日本と同じなのでそれほど心配していなかったのですが、さすが大英帝国、他のCommonwealthとは違った味を提供してくれます。

一つは、アチェンジ (Gear Box)がオートマチックの車が極めて少ないことです。無いことはないのですが、車がアウディとかベンツなどになり大型、料金も倍以上になります。マニュアル車、みなさんは運転出来ますか?私は21世紀になって始めて運転しました。もともと運転免許はマニュアル車でとっています。あの半クラの感覚がもどってくるのか心配でした。

周りの車をみるとほとんどがマニュアル車。信じられない想いでした。

オックスフォード駅から歩いて10分のところにあるFireFlyの事務所を探し当てて(近くにマックの修理ドロップインがありました)燃料や保険の説明を受けて、じゃあと鍵を渡されて、とりあえず出発。横にあるフィッシュマーケットの駐車場まではなんとか。ところがそこでバックしようとおもってバックにどうしても入らない。この時はあせりました。ギアを変えても変えても前に進む。もう進む場所が無くなってきた。そこで奇跡的にシフトレバーの裏側に押しボタンがついていることに気づきました。これでバックができる。

スキルの習得はすごいものですね。しばらく走っていると昔京都の宝ヶ池教習所で教えてもらった坂道発進などスキルがよみがえってきました。これで運転できる!

ただ、もう一つハードルがありました。そう、ラウンドアバウトといわれる交差点です。実はニュージーランドで一度経験済みだったのでこれは問題ない、と思っていたのですが、これが大問題でした。ニュージーランドでは300キロくらい走ってほんの2−3回しか経験しなかったのですが、オックスフォード周辺(どこでも同じだと思います)では信号はほとんど無く、交差点という交差点が極端にいうと全部ラウンドアバウトなんです。この5日間(実際に運転したのは4日間)で少なくとも30のラウンドアバウトを通りました(数えていないのでハッキリ言えないのですが50を越えているかもしれません)。

右側が優先なので、円の中に入る前に右側からの車がいないことを確認して、左折をするなら左のウンカーをだしながら外側の車線に、直進の場合にはウインカーなしで外側又は内側の車線に、右折をする場合にみぎへのウインカーを出しながら内側の車線に。

これがルールなんですが、全然分からない。出口がこの3つ以外に小さなものやサービス(ステーション)に行く道もあります。1日目は、Bicester、Kidlington(通信40を参照)まで行ってオックスフォードに帰ろうと思ったのですが、ラウンドアバウトの出口を間違えて来た道を逆に戻り、もう一度出直してもどってきて今度は西に行ってしまう始末。

ラウンドアバウトは右から車が来て、左にもいて、対向車はいまかいまかと入るチャンスをうかがっている中で瞬間的に判断をしないといけない、しかもマニュアル車で(ロー→セカンドへ)。

走ると渦巻きのマークがあちらこちらに。そのたびに何番目にでるのか(後から分かってきたのですが、何番目と考えるのではなくて、単純に左折?直進?右折?と単純に考える方が瞬時の判断がしやすい)考えなければなりませんでした。

ただ、少し慣れてくるとこれは合理的だとおもいました(交通量の極めて多いところでは信号も併設)。つまり誰もじっと信号待ちをしなくていいので渋滞が起きにくい、緊張感を持って運転しているので眠くならない。

でもありすぎです。

(2018.5.8)

★今回の教訓:日本は逆に信号が多すぎる。半分をイギリスのラウンドアバウトにすると渋滞はかなり解消されるのでは。

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