オックスフォード通信(35)May Day

起床午前4時。集合、5時半までに。

5月1日、早朝6時から Magdalen college で開催される恒例の行事です。オックスフォードに来た際、Coffee Morning で最初に行くべきだと言われたのがこの行事でした。昨年は大混雑で27000人が詰めかけ身動きが取れなくなったとのこと。まさか、と思いながら4時40分にアパートを出発。もちろんバスも動いていない。日本ならこのような際には臨時運行もあり得るのでもしやバスが動いていないかと時々後を振り返るが全くバスの気配なし。その代わりタクシーがどんどんシティーセンターに向かって走って行きます(駐車場も限られているのでタクシーを予約しているのですね)。徐々に多くなる人。やっぱりこのイベントが本当にあることを実感します。自転車に乗った若者の数も増えてきます。歩くこと40分、ようやくハイストリートに到着。かなりの人の数。まだ5時前なのにカフェも空いているし、出店でコーヒーやパンを売っている店もあります。

Jennieに教えてもらった通りにRose Laneを曲がって植物園 (botanical garden) に。びっくりしたことに券を購入した人の名前が一覧表になっているのですね。チケットを見せればいいと思っていただけにこの辺りの生真面目さにはびっくり。Jennie自身がその場でチケット係をしていました(ありがとうございました)。

10℃以下の寒さの中でしたが結構人が集まっていて年齢層は60代が中心のよう(何しろ通りだとただですが、この植物園の中に入ると£24、しかも行事は Magdalen college の塔の上で行われるので植物園にいるのは単に混雑を回避してゆっくりと聖歌隊の歌声に耳を傾けられるということ)。

6時までの間、コーヒーや(私はココア、hot chocolate、マシュマロを入れると美味しいのですね)飲み物の無料サービスもあり(有料の焼いたベーコンをパンにはさんだものもありました)伝統の踊りもあり(後から分かったのですが、合唱が終わった後、通りのあちらこちらで伝統の音楽や踊りが披露されていました)寒さに耐えながら6時を迎えました。

意に反して、大スピーカーから聖歌隊の合唱と聖書の朗読。15分の行事でしたが、みなさんの顔には本格的な春を、いや夏を迎える喜びと期待感がみなぎっていました。帰り、通りには大観衆。オックスフォードにきてはじめて(観光客ではなく)これだけの多くの人を見た感じがしました。イギリス、オックスフォードにも春到来です。(2018.5.1)

https://www.oxford.gov.uk/info/20035/events/559/may_morning_in_oxford

http://www.bbc.co.uk/news/uk-england-oxfordshire-43949113

★今回の教訓:人は自然とともに生きている。その自然とのインターラクションの中で様々な行事が生まれてきた。500年以上続くというMay Dayの行事もそうだ。行事を楽しみながらその背景にも考えを及ばせたい。

© Wakazemi 1-20