映画 Boyhood

映画 Boyhood (3/1) 。

予想以上にいい映画だ。なぜって、ハリウッドの映画に似つかわしくなく、見終わってもジーンと心の中に残るからだ。この感動は2年前にみたSilver Linings Playbook以来だ。

子供の成長、兄妹、母親の生き方、親と子供の関係、結婚、離婚、アル中、日本でなら複雑な家庭、若者の生活、セックス、ドラッグ、キャンプ、自然大好き、アメリカ社会、文化をじっくりと描いている。時代背景はブッシュ、911イラク戦争オバマを軽く背景に扱う程度で案外重くない。アメリカ版、北の国から、と思っていたけど、それよりも淡々とMason兄妹の成長を映画らしく雄大に描いている。

Masonが大学に行く際に母親が泣き出すところには考えされられた。確かに子育てが終わったら40年もあると言っても自身の葬式以外に大きなイベントがあるわけでは無いのも事実かな、とおもう。そう考えると、一方で、この映画はMason達が小学校から中学、高校、大学へと進むアメリカの教育文化の映画でもあるのだろう。アメリカでは高校の卒業が子育ての終着駅なのだ(日本はいつだろう?)

成長したMasonを見て、Dadの友達、ママの友達、多くの人が「大きくなったね」、という。でもこれは映画を見ていた観客の感想でもあるのだ。大きくなったねといいながらこの12年間のMasonの周りで起きたいろいろな事柄を通して、家族、夫婦、兄姉、絆、友情について考えている自分がいた。

ラストシーンで、確かSeize the moment ってなぜみんなそういうのかと言うところがあった。Masonがconstant につながっているのでは無いだろうか、いつもがmomentだ、みたいな事を言う。12年の成長の記録だが、それぞれが大切なmoment だったのだな、と思った。

音楽も良かったのでサウンドトラックを買ってみようかな。(すぐに買いました。今聞きながら原稿を書いています。いい感じです)。coach

★★★★★ (5/5)

© Wakazemi 1-20